マイケルチェーホフ演技テクニック

インスピレーションを操作することはできない、それはとても気まぐれなものだからだ。ゆえに俳優は頼みの綱となる、信頼できるテクニックを常に持たなくてはならない

―マイケルチェーホフ

 

Inspiration cannot be commanded, it is capricious, that is why the actor must always need have a  strong technique to fall back on.

ーMichael Chekhov 

 

 マイケル・チェーホフは、役者の創作現場をつぶさに観察することで、心と体のつながりを研究し続けました。俳優の身体の状態や五感を通して、感覚や想像力を磨いていくのみならず、「サイコロジカルジェスチャー」「アトモスフィア」「センター」といった、効果的なテクニックをも生み出しました。

 

 これらのテクニックは、チェーホフの直接の教え子であるジョアンナ・マーリンマラ・パワーズグレゴリー・ペック達らによって広められ、全世界中で使われるまでになりました。マイケル・チェーホフテクニックを学べるのは、アメリカ、ヨーロッパ諸国が中心ですが、近年では台湾やシンガポールでもワークショップが行われています。日本でも、チェーホフの代表的な著作"TO THE ACTOR"は訳されていますが、スタニスラフスキー同様に誤解も多く、体系立ててマイケル・チェーホフについて学べる場所が、日本では極めて少ないといえます。

 

 マイケル・チェーホフ東京は、このテクニックを体系立てて正確に伝えていくことを目指し、国際的な団体であるマイケル チェーホフ協会(MICHA)の教授会員 / マイケル・チェーホフ・ヨーロッパ(MCE)の創設メンバー / マスター講師であるウルリッヒ・マイヤー・ホーシュを、過去三回招聘してまいりました。今回はマイケル・チェーホフ・ヨーロッパ(MCE)より、デイヴィッドジンダー氏を招聘し、ワークショップと講演を行います。